思い出のマーニーのネタバレとあらすじ!声優キャストもご紹介!
2020/04/03
今夜21時00分からの「金曜ロードSHOW!」に、スタジオジブリのアニメーション映画・『思い出のマーニー』が放送される。
心を閉ざした少女・杏奈の不思議なひと夏の冒険を描き出した『思い出のマーニー』が公開されたのは、2014年7月19日。
ジブリ初の“ダブルヒロイン”の原作は、イギリスの作家「ジョーン・G・ロビンソン」による児童文学作品だ。
今回は、「借りぐらしのアリエッティ」の米林宏昌監督の4年ぶりの作品・『思い出のマーニー』のネタバレとあらすじをご紹介したい。
「思い出のマーニー」声優キャスト
「思い出のマーニー」あらすじとネタバレ
この世には、目に見えない魔法の輪がある。
輪には内側と外側があって…私は外側の人間。
幼い頃に両親を亡くし、養親に育てられた12歳の少女・「杏奈」は自分のことが大嫌いだった。
杏奈は子供ながらに『自分はいらない人間』だと感じており、養親に対しても「おじちゃん、おばちゃん」と呼んでいた。
心を閉ざしている杏奈はいつも「1人ぼっち」で、養母・頼子は感情を表に出さない杏奈がいつも『普通の顔(無表情)』で過ごしていることを心配していた。
そんな杏奈は喘息を患っており、その日は学校で発作を起こして家で休んでいた。
やがて医師から「休養が必要」だと診断された杏奈は、北海道の海辺の村にある親戚夫婦の家で、夏休みの間治療することになる。
頼子は札幌から釧路へ発つ杏奈を心配して声をかけたが、杏奈は心の中で『メーメーうるさいヤギみたい』と言った。
その後、杏奈が小さな駅に着くと、親戚の「大岩夫妻」が迎えに来てくれた。
大岩家に向かう途中、杏奈は崖の上の不思議な建物が気になった。
杏奈が聞いてみるとその建物は「サイロ」と呼ばれ、家畜の飼料を貯蓄する建物だと分かった。
もう何十年も使われていないね。
今は村の子供たちが“きも試し”に使ってるよ。
本当のおばけが出るらしいよ~。
やがて大岩家に到着すると、杏奈は大岩夫妻の娘の部屋に通された。
これからお世話になる大岩夫妻はおおらかな人柄で、湿地のある田舎町はとても気持ちのいいところだった。
その後、杏奈は無事に着いたことを頼子に報告するため、手紙を書いて郵便局に向かった。
その帰り道、杏奈は家の近くの入り江に建っていた「古い屋敷」を見て、なぜか心を惹かれてしまう。
何だろう…
あのお屋敷、知ってる気がする…
そして杏奈は靴を脱いで屋敷に向かい、誰も住んでいない屋敷をしばらく眺めていた。
その後、屋敷の前でいつの間にか居眠りしてしまった杏奈は、満ち潮になって帰れなくなる。
すると、そこに十一(といち)という男がボートを漕ぎながら現れ、十一は杏奈に一言も喋らずに「動作」で乗るように伝えた。
やがて家に帰った杏奈は、夫妻に屋敷に行ったこと、そして十一に助けられたことを話した。
すると、あの屋敷は地元の人たちから『湿っ地屋敷』と呼ばれていることが分かり、夫妻は杏奈に「近づかないほうがいい」と言った。
そしてその夜から、杏奈の「夢の中」に屋敷に住む謎の少女が現れるようになり、杏奈はいつも屋敷のことを考え、屋敷の絵を描くようになった。
その後、杏奈は地元の中学生たちと「七夕祭り」に参加したが、積極的に話しかけてくる信子のことがうっとうしかった。
さらに、信子は杏奈が願い事を書いた『短冊』を取り上げ、その願い事(毎日普通に過ごせますように)を勝手に読んだ。
すると、杏奈は信子に「いいかげん放っておいてよ!ふとっちょブタ」と暴言を吐いてしまい、涙を流しながら湿っ地屋敷が建つ海辺へ走った。
私は私のとおり…みにくくて、バカで…
ふきげんで、ふゆかいで…
だから、私は私がキライ…
その後、杏奈は冷静さを取り戻して家に帰ろうとするが、岸に浮かんでいたボートの『火がついたろうそく』に目が止まり、そのままボートを漕いで湿っ地屋敷に向かった。
やがて屋敷に着いた杏奈を出迎えてくれたのは、夢に出てくる金髪の美少女だった。
杏奈は少女に「夢の中に出てきた子にそっくり…」と伝えると、少女は杏奈の手を握って『夢じゃないわ』と言った。
さらに、杏奈が名前を教えると、少女は「どうしてもあなたと知り合いになりたいの…」と言った。
私を見たことがあるの? ええ、しょっちゅう。
私は来たばかりなのよ。あなたはいつからここにいるの?
あたしはずっとここに…
その後、少女の家族に見つかりそうになった2人は、ボートに乗って岸に向かった。
明るく不思議な雰囲気をまとった少女に杏奈は惹かれており、少女は杏奈に「あたしたちのことは秘密よ。永久に…」と言った。
少女と約束した杏奈が家に帰ると、暴言を吐いてしまった信子の母が注意をしに来ていた。
杏奈は隠れて話を聞いていたが、夫妻は「気にするんじゃないよ、仲直りできるさ」と言って杏奈を暖かく迎え入れた…。
それからの杏奈は少女のことで頭がいっぱいだった。
満潮の時間を気にしては家を飛び出し、海辺へ走って少女に会いに行った。
やがて杏奈がずっと気になっていた「名前」を聞くと、少女は『マーニー!知ってると思ってた!』と言った。
杏奈はマーニーと過ごす不思議な時間に心をときめかせ、いつも「普通の顔」だった杏奈がマーニーの前ではいつも『笑顔』だった。
やがて2人は「一晩に3つずつ」お互いに質問をすることになるが、杏奈がマーニーの質問に答えていると、マーニーの前から消えてしまうという不思議な体験をする。
ずいぶんさがしたのよ。
あなた、急にいなくなってしまうんだもの。
私どこにもいってないわ。
ただ、あなたの質問に答えようとして…
そんな中、杏奈はマーニーの屋敷での「パーティー」に誘われ、マーニーの両親に会い、ドレス姿のマーニーと踊る『和彦(マーニーの幼なじみ)』に嫉妬したりする。
すると、マーニーは元気がなかった杏奈の手をとって一緒に踊り、笑顔になった杏奈に『またあたしをさがしてね』と言った。
その後、杏奈は道端に倒れているところを近所の人に発見される。
やがて目が覚めた杏奈は「片方の靴」を無くしたことに気づき、海辺で靴を見つけると「マーニー…」とつぶやいた。
気になった杏奈はそのまま屋敷へ向かったが、昨日のパーティーがまるで嘘だったかのように屋敷には誰もいなかった。
そんな中、杏奈は一瞬マーニーのことを「忘れかけていた」ことに焦り、急いで屋敷に行って必死にマーニーを探したが、そこにマーニーはいなかった。
翌日、杏奈は「湿っ地屋敷」が大好きな絵描き・久子に出会う。
すると、久子は杏奈の絵を見て「私の知ってる子に似てる」と話し、湿っ地屋敷が改修工事をしていることを教えてくれた。
その後、急いで屋敷に向かった杏奈は『あなたマーニー?』と突然声をかけられる。
赤い眼鏡をかけたその女の子は、屋敷の新しい住人である「彩香」だった。
東京から引っ越してきた彩香は杏奈のことをマーニーだと思っており、棚のすき間から見つけた『マーニーの日記』を見せてくれた。
やがて日記を読んだ杏奈は自分がマーニーではないこと、そしてマーニーは自分がつくり上げた『空想の中の女の子』だと彩香に説明した。
すると彩香は落ち込んだが、杏奈の空想と同じ名前のマーニーは「本当にいる」と信じていた。
その夜、眠りについた杏奈の前にマーニーが現れ、杏奈は「私のお部屋に来て!」と頼んだが、マーニーは「屋敷のそばから離れられない」と言った。
やがて2人はマーニーの好きな所へ行くことになり、山へキノコ狩りに出かけて悩みや経験を話し合った。
私…もらいっ子なの。本当の両親は、私が小さい時に死んだの…
おばあちゃんも…わざと死んだんじゃないって分かってるけど、時々思うの…
許さない、私を1人ぼっちにしてって。
私はあなたが羨ましい。あなたはもらいっ子で、幸せだと思う。
もし自分が身寄りのない子だったのなら、その時に養女にしてくれたお父さまお母さまこそ…
本当に親切な人なんじゃないかしら。
杏奈は養親に感謝はしていたが、自治体から「児童手当」を受給していることに気づいており、養親の『愛』を信じられなくなっていた。
するとマーニーは杏奈を抱きしめ、『あたしはあなたを愛しているわ』と言った。
やがてマーニーは家族のことを話し始め、寂しそうに「母親はいつも旅行で父親と会えるのは年に2回くらい」と言った。
しかし、両親が帰ってきたときには盛大なパーティーを開き、その時だけは『世界で1番恵まれた女の子』だと感じていた。
そしてマーニーはばあやがきつく当たること、双子の家政婦に無理矢理「サイロ」に連れて行かれて怖い思いをしたことも話した。
すると杏奈もマーニーを抱きしめ、「私もマーニーのことが一番好きだよ」と言った。
その後、杏奈はおばけがいないことを確かめるため、マーニーと一緒に「サイロ」に向かった。
すると、マーニーは杏奈のことを突然「和彦」と呼び、先にサイロに入ったマーニーはしゃがみ込んで怯えていた。
さらに、豪雨になってきたサイロから2人は出られなくなり、2人はそのままコートにくるまって眠ってしまう。
やがてゆっくりと目を開けた杏奈が見た光景は、怯えるマーニーを優しく迎えに来た「和彦」の姿だった。
そして起き上がった杏奈の前にマーニーの姿はなく、杏奈はマーニーに置いていかれたことに腹を立てながら、土砂降りの雨の中を全力で走った…。
その後、杏奈は森の中で倒れているところを彩香たちに発見され、高熱にうなされる夢の中でマーニーに会いに行った。
杏奈は自分を置いていったマーニーに怒りをぶつけたが、マーニーは「あの時、あなたはあそこにいなかったんですもの」と言った。
もうここからいなくならなくてはいけない。
あなたに、さよならしなければならないの。
だからねえ、杏奈お願い。許してくれるって言って!
もちろんよ!許してあげる!
あなたが好きよマーニー!決してあなたのことを忘れないわ!
ずっと忘れないわ!永久に!
するとあたりに光が差し、マーニーは杏奈を笑顔で見つめていた…。
「思い出のマーニー」結末
体調が回復した杏奈は彩香と会い、マーニーの『日記の続き』と戸棚の奥から発見した『屋敷の絵』を見せてもらった。
すると、絵の後ろに「to Marnie from Hisako」と書かれており、2人は急いで久子に会いに行った。
久子は幼少時代、マーニーの家によく遊びに行き、華やかな両親や贅沢なパーティーのことを聞いていた。
しかし、実際は「ほったらかし」にされており、マーニーはばあやと家政婦たちからもいじめられていたという。
その後、マーニーは札幌に移って幼なじみの和彦と結婚した。
家族がバラバラになって途方にくれていたマーニーを、いつも和彦は支えていた。
2年後には長女の「絵美里」が誕生するが、そんな幸せは長くは続かなかった。
愛する和彦が病気で他界し、そのショックで体を壊したマーニーは『サナトリウム』(長期的な病気を治すための療養所)に入った。
両親もすでに他界していたマーニーは、仕方なく長女の絵美里を全寮制の学校へ入れた。
やがて絵美里は13歳で戻ってくるが、わがままで独立心の強い女の子になり、自分を遠くにやったマーニーを恨んでいた。
結局2人が打ち解けることはなく、絵美里は家出して間もなく結婚した。
絵美里のお腹には赤ちゃんがいたが、ある日交通事故で夫婦2人して他界してしまう。
その後、子供はマーニーが引き取って育てようとしたが、絵美里が他界したショックから立ち直れなかったマーニーは重い病気にかかり、次の年に他界してしまった。
マーニーはあの屋敷が好きだった。窓から見える湿地の風景を愛していたわ。
鳥たちが、自分に話しかけてるみたいだって。
彼女さびしい人だったけど、いつも一生懸命生きていたわ。
幸せになろうと、笑顔で前を見ていた。
あなたもマーニーに会ったのね。
やがて夏休みが終わりに近づき、杏奈は友達になった彩香と約束した。
日記と久子さんの絵、元のところにしまっておいた。
そう…それがいいわ。
家の人にはナイショにしてあるの。私たちだけの秘密にしよう。
不思議ねえ…マーニーが私たちを会わせてくれたのね。
すると、杏奈が来てから一言も喋らなかった十一が、『マーニー、青い窓に閉じ込められた少女…昔の話だ…』と言った。
その後、杏奈は迎えに来た頼子と久しぶりに再会し、頼子は杏奈に「話さなければいけないことがある」と言った。
頼子は毎月自治体から手当てを貰っていても、杏奈を愛する気持ちに変わりはないことを伝えて杏奈を抱きしめた。
さらに、頼子は「古いアルバム」から見つけた1枚の写真を杏奈に手渡した。
それは杏奈が頼子の家にきた際、ずっと握りしめていた写真だった。
そして屋敷の写真の裏に「わたしの大好きな家 マーニー」と書かれており、杏奈は涙を流しながらマーニーが『祖母』であることを理解した。
杏奈のこれまでの不思議な体験は、マーニーから子供のころに聞かされていた「マーニーの思い出」だった…。
やがて村を離れる際、杏奈は「ふとっちょブタ」と暴言を吐いた信子に謝り、久子には頼子のことを「おばちゃん」ではなく『母です』と紹介した。
村を離れていく杏奈に、笑顔でマーニーが手を振っている…。