キングジム社長宮本彰のプロフィールと経歴!商品が売れる理由とは?
2015/05/08
文房具の業界に奇抜な発想で商品を生み出し、ヒット商品を次々と発売しているメーカーがある。ビジネスマンならいつもお世話になっているであろう定番のオフィス文具とも言われている、「テプラ」や「キングファイル」の生みの親、キングジム社長『宮本彰』氏に迫る。
出典:ピックアップなう
目次
キングジム社長『宮本彰』氏とは?
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株式会社キングジム
創業:1927年4月
設立:1948年8月
資本金:19億7869万円(2014年6月現在)
創業88年を迎えるキングジムは、定番のオフィス文具と言われている「テプラ」や「キングファイル」等のヒット商品をこれまで生み出してきたことで知られている老舗の文具メーカーだ。近年ではデジタル文具でも数多くのヒット商品が誕生している。
・テプラ
テプラの語源は「テープライター」だ。ファイルやCDのタイトル表示、子供の学用品の名前付け等で活躍してくれる。
・キングファイル
出典:KING JIM
株式会社キングジムは宮本氏の祖父である”宮本英太郎”氏が1927年に創業した「名鑑堂」が前身となっている。元々は材木商だった祖父が、顧客管理のために人名簿や印鑑簿といった今でいう「アドレス帳」を制作した。このアドレス帳が評判を呼んだことがきっかけとなり、材木商から文具メーカーに変わったそうだ。
なお社名のキングジムの意味は「事務の王様」だ。
宮本彰氏のプロフィールと経歴
出典:現代ビジネス
1954年生まれ(現在60歳)
1977年3月 慶応義塾大学法学部法律学科卒業
1977年4月 株式会社キングジム入社
1984年9月 常務取締役総合企画室長就任
1985年 「Eプロジェクト」のプロジェクトリーダーを務める
1988年 開発を取り仕切った「テプラ」が大ヒット商品となる
1986年9月 専務取締役就任
1992年4月 代表取締役社長就任 現在に至る
2015年春 文具業界の発展に寄与してきた功績により藍綬褒章(らんじゅほうしょう)を受賞
・藍綬褒章とは?
公衆の利益、公共の事業で事績著明な人に授与される褒章。綬(リボン)は藍色。明治14年(1881)制定。
出典:コトバンク
キングジムの商品が売れる理由
機能とターゲットを絞る
キングジムがヒットを飛ばす商品は機能がとてもシンプルな作りになっている。普通なら多機能を前提にメーカーは商品開発をするだろうが、キングジムは違う。機能を絞ってシンプルにしているということはターゲットを絞った結果ともいえるだろう。
もちろんターゲットや機能を絞り込めば万人受けはしないが、「深い満足度を与えれば評価は得られる」というのがキングジムの考え方だ。例えば「ポメラ」は文字入力の打ちやすさをとことん追求した結果、ヒット商品となった。
出典:KING JIM
市場調査はしない
驚くことにキングジムは、商品開発にあたり市場調査をしないそうだ。その理由は”独創的な商品を開発し、新たな文化をもって社会に貢献する”という経営理念と関係しており、宮本氏も「調査をする時間と金があるなら早く商品を作って発売したほうがいい」と語っている。
キングジムはまだ世の中にないものを開発し、より早く提供することを重視している。
最新の技術を追いかけない
最新の技術を使った商品はモデルチェンジのスピードが速く、価格競争にもなることから、やはり大手のメーカーが有利となってしまう。キングジムは大手メーカーとは同じ土俵で戦わず、一昔前の技術を使って商品開発を行っている。
一昔前の技術を使えば、価格は下がるところまで下がっているし、完成度も高いために負けることはない。そのためキングジムでは、最新技術を使った案件が持ち込まれても断っている。
まとめ
普通ならどんな企業でもなるべく万人に受けて、売れる商品を開発することを考えると思う。しかし宮本氏の考えは全くの逆だった。
はじめから1割の人が買いたいものを狙って商品開発を行っているだけでも驚いたが、失敗することも恐れていないため、新しい商品を生み出すスピードがとても速いのだ。
またキングジムでは、入社して間もない若手社員が商品開発において活躍しているそうだ。この柔軟な体制も、ユニークな商品が誕生する大きな力となっているのだろう。これからもキングジムのユニークな商品から目が離せない。
『宮本彰』氏インタビュー動画
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