相棒-劇場版IV-ネタバレとあらすじ!結末とキャストも
今夜21時00分からの「日曜プライム」に、『相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』が放送される。
水谷豊さんが主演を務める超人気テレビシリーズの劇場版第4弾が公開されたのは、2017年2月11日。
前作『相棒-劇場版Ⅲ-』の公開から約2年10か月ぶりとなり、杉下右京の4代目相棒となった冠城亘が「相棒」劇場版に初出演している。
今回は、謎に包まれた国際犯罪組織に立ち向かう劇場版第4弾・『相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』のネタバレとあらすじをご紹介したい。
「相棒-劇場版IV-」キャスト
福岡県北九州市・小倉で大規模ロケ
「相棒-劇場版IV」は50万人が集まる盛大なパレードシーン(小文字通り)が見せ場となっている。
杉下右京と冠城亘が大群衆の中で捜査するシーンは、北九州市と警察、そして約3000人のエキストラの協力あってこその撮影。
街の全面協力に、水谷豊さんはエキストラを前に「みなさんは、チーム相棒です!」と感謝したそうだ。
ちなみに、北九州市は『MOZU』(西島秀俊さん主演ドラマ)や『図書館戦争』(岡田准一さん、榮倉奈々さん主演映画)などのロケ地としても有名だ。
「相棒-劇場版IV-」あらすじとネタバレ
7年前…英国のある屋敷で日本領事館関係者の集団毒殺事件が起こった。
しかし、死亡した在英日本大使館の参事官令嬢・鷺沢瑛里佳だけがクローゼットに隠れていて生き残った。(他の子どもたちとかくれんぼをしていた)
7年後…東京。
特命係に所属する杉下右京と冠城亘は、警視庁広報課課長・社美彌子からの依頼で、国連犯罪情報事務局元理事・マーク・リュウに同行していた。
リュウは引退後も国際犯罪組織バーズのリーダー・レイブン(大鴉)を追っており、日本にレイブンが潜伏しているという情報を得て香港から来日していた。
3人はリュウの部下・ロイ・モリスからの情報を受け取るために合流しようとしたが、現場に到着するとモリスは殺害されていた。
モリスは亡くなる直前に『天谷克則(あまがいかつのり)を調べてください』とリュウに伝えていたが、首に羽のタトゥーを入れた男に撃たれ、モリスが持っていた情報も端末ごと奪われてしまった。
その後、警視庁ではモリス殺害の犯人、レイブンの犯歴や正体、そしてモリスが残した「天谷克則」という日本人名について捜査が開始された…。
レイブンがこれまでに日本と接点のある事件を起こしたのは1度だけで、それは7年前の在英日本大使館の参事官令嬢・鷺沢瑛里佳の誘拐事件だった。
その日は瑛里佳の10歳になる誕生パーティーだったが、ティーポットに入れられたお茶に青酸カリが混入していた。
難を逃れた瑛里佳は一旦は警察に保護されたが、ほんの一瞬目を離した隙に連れ去られてしまった。
しかし、その後レイブンからの身代金要求はなく、事件の2日後にはレイブンの部下である実行犯・デニス・コナーがロンドン郊外で射殺体となって発見された。
一方、特命係はタイで起きたテロ事件で被害者となった邦人1名の遺体が搬送車ごと「行方不明」になったという報告を受ける。
すると右京は冠城を現場へ急行させ、自身はリュウと共にモリスと行く予定だった店へ食事に行った。
その後、冠城が現場に到着すると、搬送車はすでに見つかっていた。
しかし運転手がいなくなっており、冠城は棺を調べようとするが止められてしまう。
一方、右京がリュウと食事を楽しんでいると突然リュウが苦しみだし、そのままその場に倒れ込んだ。
さらに、周囲の客や他の階の買い物客たちも苦しみだし、あたりは騒然となってしまう。
警視庁が食中毒と異物混入の両面から捜査を開始する中、さらに悪いことに「外務省」のホームページがハッキングされてしまう。
すると、ハッキングしたレイブンは7年前に誘拐した鷺沢瑛里佳の姿を動画で公開し、身代金700万ユーロを日本政府に要求した。
7年前、日本政府は我々の要求を無視した。
今回拒否すれば、“大勢の人々が見守る中で、日本人の誇りが砕け散るだろう”。
その後、日本政府は今回の事件を「テロ」と断定し、断乎として戦うことを表明した。
軽症で済んだリュウは事件解明のために特命係と協力することになり、3人はホテルの部屋でそのニュースを見ていた。
瑛里佳さんのことは一言も触れていませんでしたね。
瑛里佳さんは7年前と今回、
2度、国に捨てられたことになりますねぇ。
右京はリュウの部屋でチューク諸島の貝(南洋宝貝)を見つけると、リュウはモリスから「土産に貰った」と答えた。
その後、政府は7年前の鷺沢瑛里佳誘拐事件と深く関わった当時の駐英大使・岩井孝信の身辺警護を強化した。
岩井は7年前の身代金要求を『黙殺』した人物であり、捜査本部は海外メディアも多く集まる「国際平和会議」に出席する岩井が狙われると思っていた。
捜査本部は一般市民の巻き添えを心配していたが、会議への出席を見合わせた岩井は自分の心配しかしていなかった。
人にはそれぞれ役割ってものがあるんだ。
国家を1人の人間に例えるなら、我々は頭脳だ。
手足が多少擦り傷を負っても、頭脳は守られて然るべきでしょう。
一方、瑛里佳はレイブンの仲間たちと一緒にアジトに潜伏しており、怯えた様子もなく誘拐されたようには見えなかった。
アジトでニュースを見ていた瑛里佳は食中毒事件で救急搬送されるリュウを発見し、すぐにリュウが宿泊しているホテルへ向かった。
部屋に忍び込んだ瑛里佳はリュウの荷物を探り、机の中から「杉下右京」「冠城亘」という特命係2人の名刺を発見した。
直後にテーブルに置かれていたティーポットを見つめると、瑛里佳は7年前のトラウマからその場に倒れ込んでしまう。
そんな中、冠城はタイのテロ事件で被害者となった遺体の不審な点について、納棺師に話を聞きに行った。
すると納棺師は「切開の縫合の痕が2重になっていた」と言い、冠城は遺体が『1度閉じてまた開けられた』ことを知る。
その頃、右京とリュウは元鑑識・米沢守に協力を依頼し、瑛里佳の動画が撮影されたアジトの場所を絞り込んでいた。
さらに、元特命係・神戸尊にも協力してもらい、捜査本部に「出入り禁止」の特命の2人に変わって、リュウと神戸が捜査本部に潜入する。
レイブンと関係のある「天谷克則」という人物は存在しなかったが、右京は特別措置法により1959年に『死亡扱いとなった天谷克則』がいないかどうかを冠城に調べさせた。
また、右京はその直後に集団食中毒事件の毒物の混入経路を特定した。
毒物はエレベーターの「階数ボタン」に仕込まれており、毒物は経口ではなく指先の皮膚から体内に入っていた。
その後、冠城と合流した右京は1959年に『死亡扱いとなった天谷克則』の従兄弟・天谷光代に会いに行った。
克則の両親は戦前、「南洋開拓団」としてトラック諸島(現在のチューク諸島)に渡り、克則はその島で1941年(昭和16年)に生まれていた。
当時はトラック諸島と呼ばれた日本の委任統治領で、開拓団として海を渡った日本人が立派な町を作り、軍人や海軍の港もあった。
しかし戦争末期の当時、沢山いた軍艦が忽然と姿を消し、無防備な島の人々は戦火の中を逃げ惑った。
やがて幼い克則は母親の清子を亡くしたが、19の時に初めて日本に来て光代の家族を訪ねていた。
その後、克則は特別措置法により自身が「死亡扱いとなった」ことを知ると、すぐに姿を消したという。
克則さんの両親は、国を信じ、国を背負って海を渡ったんです。
そういう人たちには…
むごい仕打ちだったと思います。
そんな中、捜査本部はコンビニの防犯カメラからスーパーで買い物をする瑛里佳の映像を発見し、買い物を終えた瑛里佳は男が運転する「ブルーのセダン」に乗り込んだ。
特命係の2人は捜査本部に潜入していた神戸からの情報で現場に向かい、近くの倉庫でブルーのセダンを発見する。
するとそこには手足を拘束された瑛里佳が倒れており、2人が拘束を解くと瑛里佳はすぐに2人に銃を向けた。
私は本気よ。もう何人も殺してる。
ええ。
7年前、お茶に毒を入れたのはあなたです。
7年前、瑛里佳はレイブンの部下だったデニス・コナーに騙され、「願いが叶うシロップ」として毒物を渡された。
8歳で英国に行った日本人(黄色人種)の瑛里佳は、ずっと同年代の女の子たちにいじめられていた。
瑛里佳は2年間一生懸命努力したが扱いは変わらず、ティーポットに『受け入れてほしい』という願いを込めて「願いが叶うシロップ」を入れたのだった。
右京は銃を向けたままの瑛里佳を説得し、どうにか銃を取り上げた。
冠城は首に羽のタトゥーを入れた男の画像を瑛里佳に見せ、その人物がレイブンであることを確認した。
さらに、冠城は近くに落ちていたジャケットから「南洋開拓団壮行会」の写真を発見し、2人はレイブンが天谷克則の息子だと確信する。
また、その日は国際スポーツ大会の「凱旋パレード」が銀座で行われる予定であり、写真にも「銀座 開明館」と写っていた。
開拓団の人々もまた、彼らと同じように国を背負い、激励されて送り出された。
だが見捨てられ、忘れ去られた。
彼らのように、国の誇りとして迎えられはしなかった。
右京は『大勢の人々が見守る中で、日本人の誇りが砕け散るだろう』というレイブンからのメッセージは、凱旋パレードで日本人選手団を狙うつもりだと考えた。
パレード開始まで30分、右京はすぐにパレードの警備強化を本部へ願い出た。
「相棒-劇場版IV-」結末
右京たちが防犯カメラの映像を調べていると、レイブンのグループのハッカー・滝口淳を発見する。
捜査員たちが滝口を追う中、科警研からは毒物の分析結果が報告されるが、その毒物は日本では製造が禁止されていた。
その毒物は冠城が追っていた「遺体」に隠して持ち込んだと考えられ、その性質は40度を超えると急速に気化し、1リットルの液体が気化すると『50万人分の致死量』となることが分かった。
その話を聞いた右京は、レイブンの標的が日本人選手団ではなく、パレードを見に来た『群衆』であると確信した。
さらに右京は、どこかの「ビルの屋上」で毒物を気化させるつもりだと言った。
屋上のコンクリートはこの時間は40度を超えており、エアコンの室外機ともなれば50度以上だった。
右京と冠城はすぐに現場の捜査員たちに連絡を取ろうとしたが、本部の無線も捜査員たちのスマホも繋がらなくなってしまう。
その理由は、捜査一課の伊丹がウイルスが仕込まれた「USB」を本部のPCに挿したことで、本部のメインコンピューターが感染したためだった。
その後、右京と冠城がパレードの現場に出ると、首に羽のタトゥーを入れたレイブンが防犯カメラを次々に撃ち落とした。
右京と冠城がそのビルに入るとすぐにレイブンとすれ違い、2人はレイブンを追いかけて格闘の末に逮捕した。
しかしレイブンは毒物を所持しておらず、右京はこの男は『レイブンではない』ことに気がついた。
右京は社に亡くなったモリスの渡航歴を調べさせていたが、モリスがチューク諸島へ行った記録はなかった。
彼女は嘘をついたのです。ある人物を守るために。
あの、南洋宝貝…。
あれをリュウさんがモリスさんから貰えるはずがない。
リュウは神戸と共に捜査本部にいた際、わざと「USB」を落として捜査員たちのスマホを無力化していた。
また、リュウはモリスが殺害される直前、モリスが隠れていた場所を車内で『復唱』しており、もう1台通話状態のスマホを隠し持っていた。
マーク・リュウの戸籍は英国領時代の香港で闇で手に入れたもの。
彼こそがレイブン。天谷克則その人。
その後、2人はリュウが向かうであろう場所・「銀座 開明館」跡地を目指した。
すると警視庁から逃げ出した瑛里佳が2人の目の前に現れ、冠城は瑛里佳を、右京はリュウを追いかけた。
「銀座 開明館」跡地は立体駐車場になっており、右京は屋上でついにマーク・リュウことレイブンを追い詰めた。
すぐに冠城や瑛里佳、そしてたくさんの捜査員たちも屋上に駆けつけ、右京はリュウを生きたまま逮捕するために必死に説得した。
しかし、すでに山崎警備局長は『見つけ次第射殺』するよう特殊班に指示を出しており、右京はリュウをかばって右胸を撃たれてしまう。
その後、天谷克則の息子だと思われていたタトゥーの男の身元が判明した。
その男は土橋紘一という人物で『元SP』。
7年前の瑛里佳誘拐事件の際、在英日本大使館で警備対策官だった土橋は、当時の駐英大使・岩井孝信のボディーガードをしていた。
しかし、土橋は10歳の女の子をあっさりと見捨てた岩井に嫌気が差し、警察を辞めた後は海外を転々としていた。
そんな中リュウと出会い、リュウに感化された土橋は仲間に入ったという。
レイブンは犯罪者だ。
だが、子どもを見殺しにして悠々と出世していく岩井よりも、
余程ましだと俺は思った。
国に見捨てられた瑛里佳を、レイブンがどんなに大切に育てたか…
あの子を一目見ただけで分かったから。
一方、山崎警備局長は今回の事件を『隠蔽』するため、社に指示を出していた。
しかし何者かがマスコミにリークし、今回の「テロ未遂事件」は大々的に報道された。
やがて病院で目覚めた右京は、拘留されているリュウと面会した。
リュウの本当の目的はテロを起こすことではなく、「テロ未遂事件」を完成させて『射殺』されることだった。
リュウは最初から毒物を撒く意志はなく、最後の仕事として平和ボケした日本人に「危機感」を持たせるために事件を起こしていた。
やはりあなたは天谷克則です。
だからこそ、人生の最後にこんな犯罪を企て、この国の土になろうとした。
何度国に捨てられても、あなたの中の祖国を思う気持ちは、
生涯、途切れることはなかったからです。
遥か昔…あの遠い島にいた頃と同じように。
右京は南洋宝貝をそっと取り出し、
日本を思って事件を起こしたリュウに『最後の時まで生きてください』と伝えて部屋を出た。
天谷さん…戦火で亡くなったのは、
どのひとつも、かけがえのない命なのだとあなたは身をもって知っている。
生きられなかった沢山の命を覚えている。
そのあなたが、こんなふうに自分の命を粗末にしてはいけない。
たとえ裁かれる身であっても、あなたは…最後の時まで生きるべきです。
いや、生きてください。