坂本達とは?有給で自転車世界一周をしたミキハウスの社員が凄い!
2015/06/07
今夜放送の「笑ってコラえて!」19時56分~20時54分 では、子供服メーカーで働くサラリーマン、坂本達氏が表彰される。坂本氏は過去に「有給休暇を4年3ヶ月も使って自転車で世界一周をしたサラリーマン冒険家」として話題となった人物だ。
なぜ有給休暇を4年3ヶ月もとれたのか?今回はサラリーマン冒険家、坂本達氏が旅を通して見てきた景色や出会った人達、人生を変えたという出来事に迫る!
出典:kikimimi.net
目次
有給休暇4年3ヶ月!
サラリーマン冒険家、坂本達とは?
プロフィール
出典:日本経済新聞
生年月日:1968年生まれの47歳
出身地:東京都
出身校:早稲田大学政経学部経済学科
役職:(株)ミキハウス社長室人事
:早稲田大学客員教員
92年に(株)ミキハウスに入社した坂本氏は、1995年9月26日~1999年12月28日までの4年3ヶ月の間、有給休暇扱いで自転車で世界一周、およそ5万5千キロメートル、世界一周の旅に挑戦する。
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世界一周のきっかけは?
商社勤務の父親の仕事の関係で、7~11歳までフランスで暮らしていた坂本氏は、世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス」を見たことがきっかけとなり、自転車の魅力にハマっていった。
「世界中の人に出会って、彼らがどんなところに住み、何を食べ、どんなことを考えているのか知りたい」と考えていた坂本氏は、”自転車で世界を回る”という夢を抱くようになる。
社会人になるまでの間も旅に出たり、国内を自転車で回ったりと、色々な形で夢を叶えていた坂本氏だったが、世界一周の夢には程遠い状態だった。
有給休暇を4年3ヶ月もとれた理由
坂本氏が働いているミキハウスは、定期業務レポートを社長に直接提出できるそうだ。そこで坂本氏はそのレポートに勝手に欄を作り、自分の夢である「自転車で世界一周したい」という思いを、社長の木村皓一氏に3年間書き続けた。
「世界の子どもたちにミキハウスの服を着せて写真を撮る」といった世界一周の実現にこじつけられそうな企画を提案したが、もちろん相手にされなかった。
「このままでは夢を実現することはできない」と感じた坂本氏は、物資面、金銭面のスポンサーを自分で探し、会社を辞めて旅に出ることを考えた。
そんな坂本氏に、突然会社からゴーサインが出たのは入社4年目の新年会だった。
「会社で1人くらい変わったことやってるやつがいてもええやないか」とゴーサインが出たのだ。
出典:cyclist.sanspo.com
既に社外のスポンサーが10数社付いていた坂本氏の”本気”を感じていた木村社長は以下の条件付きで、ボーナス、定期昇給まで付いた異例の有給休暇を出してくれた。
・月1回の報告書を出すこと
・帰国後、子どもたちに旅の話ができるように写真をたくさん撮ってくること
・無事に帰ること
人の目が気になるタイプの坂本氏はやっかみを恐れ「無給の休職扱いで」と木村社長に頼んだが、社長は引かなかったそうだ。
マラリアと赤痢で死にそうになったギニア
坂本氏は1996年7月、治安が悪く薬も不足しているギニアで、マラリアと赤痢を併発してしまう。40℃の高熱で下痢も止まらない。
「死」を覚悟した坂本氏を救ったのは3日前に知り合ったばかりのギニア人医師・シェリフ氏だった。貧困の村、マラリアで苦しむ人達もいる中で、1本だけ残っていた貴重な治療薬を知り合ったばかりの通りすがりの日本人に投与してくれたのだ。
さらには村人たちによる看病や食事の世話。「日本人の旅人にここまでしてくれる」。
異国の地、決して裕福ではない人たちの思いやりと、想像をはるかに越えた優しさに直面した坂本氏は強烈な衝撃を受ける。
村人達の看病によって回復した坂本氏が現金を渡そうとすると、シェリフ氏は「友達からお金なんてもらえない」と、笑うだけだったそうだ。
坂本氏は後に「人は1人で生きているんじゃない。人に生かされているんだなと思った」とインタビューで語っている。
坂本氏の感謝
世界一周を成し遂げた坂本氏は7年後、お世話になった人達への感謝の気持ちから、恩返しのプロジェクトに取り組みはじめる。
それは、深刻な水不足に苦しんでいた村での井戸作りだ。日本人サラリーマンである坂本氏とギニアの人達との協力によって開始されたプロジェクトは、約2年がかりで現地に深さ約20メートルの井戸を完成させた。
現地の人たちに笑顔をもたらした坂本氏は、自転車世界一周を著書「やった。」に、
周りの人に支えられ開始した井戸掘りプロジェクトを著書「ほった。」に記している。
出典:amazon
まとめ
全く相手にされなかった企画書からはじまった坂本氏の世界一周。
坂本氏の会社を退職してでも旅に出ようとした諦めない気持ちも凄いが、それを異例中の異例ともいえる有給休暇を出して実現してくれた(株)ミキハウス社長、木村皓一氏の懐の深さにも心を打たれた。
坂本氏の旅から、生きているということは当たり前のことではないと、改めて考えさせられた。
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