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今夜、ロマンス劇場で(映画)ネタバレとあらすじ!結末とキャストも

   

今夜21時00分からの「土曜プレミアム」に、映画『今夜、ロマンス劇場で』が本編ノーカットで地上波初放送される。

映画のヒロインと現実世界に生きる青年が出逢うロマンティックなラブストーリーが公開されたのは、2018年2月10日。

映画「のだめカンタービレ」「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹監督がメガホンをとり、80歳で亡くなった俳優・加藤剛さんの最後の映画出演作となった。

今回は、逢いたい気持ちが奇跡を起こすラブストーリー・『今夜、ロマンス劇場で』のネタバレとあらすじをご紹介したい。

「今夜、ロマンス劇場で」キャスト

美雪:綾瀬はるか

 

牧野健司:坂口健太郎

 

成瀬塔子:本田翼

 

俊藤龍之介:北村一輝

 

山中伸太郎:中尾明慶

 

吉川天音:石橋杏奈

 

成瀬撮影所長:西岡徳馬

 

本多正:柄本明

 

病室の老人:加藤剛

 

「今夜、ロマンス劇場で」あらすじとネタバレ

映画「お転婆姫と三獣士」。

モノクロ映画のお姫様・美雪は毎日パーティー三昧の暮らしにうんざりし、夜中にこっそりと城を抜け出した。

美雪は獣の森で遭遇した陽気な三獣士・狸吉、虎右衛門、鳩三郎をお供にし、外の世界に出かけることになる。

・現代。

老人の牧野は病院で入院生活を送っていた。

牧野の孫は毎日お見舞いにはやってくるが、牧野が転んでも手すら貸さない「冷たい孫」だと看護師たちの間で噂になっていた。

そんなある日、検診にやってきた看護師の吉川は、牧野が昔に書いた『映画の脚本』を発見する。

牧野は若かりし頃映画の助監督として働いており、脚本の内容を知りたいという吉川に牧野は静かに読み始めた…。

 

・昭和35年。

映画会社の京映で助監督をしている牧野健司は、いつか監督としてデビューすることを夢見て仕事に励んでいた。

健司はその日も忙しく走り回っていたが、「ハンサムガイ」シリーズがヒットしていた大スター・俊藤龍之介にペンキをかけてしまう。

俊藤のピンクのスーツは一瞬で台無しになってしまったが、健司が土下座をして謝ると俊藤は許してくれた。

その後、健司の友でライバル・伸太郎が落ち込んでいる健司を飲みに誘うが、健司は誘いを断って馴染みの映画館・ロマンス劇場に向かった。

健司はお金にがめつい劇場の館主・本多に毎回お金を払い、閉館後の劇場で廃棄予定のモノクロ映画をこっそり観させてもらっていた。

健司はお気に入りのB級映画「お転婆姫と三獣士」を毎日のようにくり返し見ており、主人公のお姫様・美雪に密かに思いを寄せていた。

しかし、映画を観ていた健司の前に本多が現れ、「これ明日売るからな」と告げられて健司はショックを受ける。

やがて健司が見納めとなる映画を噛みしめるように観ていると、突然雷による停電が起きて劇場は真っ暗になった。

そして停電が復旧すると映画の中の存在だった『モノクロの美雪』が健司の前に現れ、驚いた健司が近づこうとすると床に落ちていた空き瓶で殴られてしまった。

美雪は驚く健司をよそに現実世界のカラフルな‟色”に感動していたが、美雪を放っておけない健司はお転婆姫を連れて自宅に戻った。

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美雪は牢獄のような薄気味悪い健司の家を見て驚いていたが、やがて健司が「どうしてこっちの世界に?」と質問すると、美雪は「あっちの世界は退屈でな」と答えた。

そして健司に『今日からお前はわたしのしもべだ』と言い始め、映画と自分の存在を理解している美雪は「明日はお前の仕事場を案内しろ」と言った。

わたしたちは作られた存在で、人を楽しませるために生まれてきた。

そうだろ? よくご存じで。

映画が作られているところを見てみたい。

翌日、不思議な同居生活が始まった健司はリヤカーに美雪を乗せ、上から毛布をかけて撮影所まで連れて行った。

健司たちは途中で京映の社長令嬢・塔子に毛布をめくられそうになるが、健司はとっさに「これは猛獣なんです」と言ってごまかした。

やがて美雪はメイク室で撮影用の衣装と化粧品を健司から渡され、化粧をした美雪を見た健司はその美しさに心を奪われた。

その後、美雪は健司が徹夜して作ったセットをペンキまみれにしたり、そこに現れたハンサムガイな大スター・俊藤を傘で殴ったりした。

さらに、美雪は慌てふためく健司をよそに本番中に乱入して撮影を止め、そこにいた伸太郎が『健司の女っす』と言うと健司は仲間たちからボコボコにされた。

その後も美雪は健司が殴られている間に本物の「ダイナマイト」を手に取り、適当に投げると「俊藤の撮影用のスモーク」の中にダイナマイトが紛れ込んでしまった。

何も知らない健司はスモークを抱えて俊藤に謝りに行ったが、本番が始まると踊っていた俊藤は爆発で吹き飛び、健司は警察に連行されて「爆弾魔」扱いされた。

やがて健司は行く先々で騒動ばかり巻き起こす美雪にうんざりし、『もうこれ以上、僕に付きまとわないでください!』と言い放った。

その後、美雪は撮影所に来る途中でなくした「お守り」を1人で探しに行ったが、突然大雨が降ってきた。

すると、ふてくされていた健司は美雪が心配になり、傘を持って美雪を追いかけて行った。

そして健司は美雪が探していたお守り(オカリナ)を発見し、言い過ぎてしまったことを美雪に謝った。

やがて健司がお守りを渡すとぴたりと雨がやみ、空に大きな虹がかかった。

健司は虹を初めて見た美雪に説明し、「また一緒に見たい」と美雪に言った。

虹は幸運の象徴で、空に2本架かったら願い事が叶うって言われているんですよ。

それは見てみたいものだな。

じゃあいつか…そんな時が来たら、この場所で一緒に見ましょうね。

考えといてやる。

そんな中、京映の社長・成瀬は若手にチャンスを与えるため、健司や伸太郎たちは脚本を書くことになった。

採用されれば映画監督デビューとなる話だったが、「若手に機会を与えたい」と言い出したのは社長令嬢の塔子だった。

塔子は助監督として働く健司をいつも応援しており、密かに恋心を抱いていた。

監督になれる機会が巡って来た健司だったが、いざという時に何も思いつかなかった。

すると、健司はロマンス劇場の館主で健司の良き理解者・本多に相談し、健司は本多のおかげで何を書くべきか分かった。(ちゃっかりお金は取られた)

浮浪者、紳士、詩人、夢想家、孤独な人。

皆いつでもロマンスと冒険にあこがれているんだ。

もし本当のロマンスに巡り逢えたら…

きっとこの世界も、映画みたいに輝いて見えるんだろうな。

そして健司は出逢うはずのなかった美雪とのロマンスを書き始め、2人はシナリオハンティング(書く前に舞台となる場所を訪れてイメージを膨らませる)に出かけていろんな体験をした。

健司はかき氷を「あーん」したが「あーん」してもらえず、王子様のようにひざまずいてバラを渡すが受け取ってもらえず、キスシーンでは電話ボックスのガラス越しのキスもかわされ、結局手をつなぐことすら出来なかった。

その後、どんな話を書いているのか聞かれた健司は、美雪に『僕はあなたのことを映画にしたいんです』と言った。

すると美雪は映画の‟結末”を聞いたが、健司は「ごめんなさい。まだ決められなくて…」と答えた。

そんな中、健司と美雪の関係を気にしていた塔子は、直接美雪に会いに行った。

やがて塔子の気持ちに気がついた美雪が「健司とは遠い親戚だ」と伝えると、恋愛に奥手な塔子は少し安心した。

翌日、健司は社長に脚本が気にいられて撮影の準備を進めることになり、「結末だけ考え直す」との条件付きで監督デビューが決まった。

その夜、健司はお気に入りの場所に美雪を連れ出し、2人はその川で幻想的な光を放つたくさんのホタルを見た。

すると健司は「ずっと僕の隣にいてくれますか?」とプロポーズのような告白をしたが、黙り込んだ美雪は大きな秘密を抱えていた。

わたしは…お前に触れることができない。この世界に来る代償だ。

わたしは、人のぬくもりに触れたら消えてしまう。

そういうことだから、お前の隣にずっといることはできないと思う。

どうして、そんな危険を冒してまでこの世界に?

逢いたかったんだ…お前に。

モノクロ映画のお姫様・美雪は自分の‟宿命”を理解しており、観に来てくれる客が減っていくのは仕方がないことだと考えていた。

やがて「お転婆姫と三獣士」は誰からも必要とされなくなって廃棄予定となるが、健司はそんな時に映画と美雪を見つけて毎日のようにくり返し見始めた。

しかし映画は突然「売られる」ことになり、美雪は健司に逢えなくなると知ってひと目逢いたくなった。

逢って最後に言いたかった。見つけてくれて、ありがとうって。

いりません、そんな言葉。僕はこれからも…

無理だ。だってわたしたちは触れ合うことができない。

それに、わたしには色がないんだ。

だからお前と生きることなんてできやしない。

そして美雪は「さあ、そろそろ帰るぞしもべ」と言って立ち上がったが、健司は呆然としてしばらくその場から動くことができなかった。

その後、美雪の秘密を知った健司が落ち込んでいると、健司に思いを寄せている塔子が健司に告白した。

同じ頃、美雪は健司の服のポケットから『指輪』を見つけ、美雪は健司の言葉(ずっと僕の隣にいてくれますか?)を思い出しながら撮影所に向かった。

美雪が撮影所で健司を見つけると、健司は美雪のことや塔子に告白されたことを伸太郎に相談していた。

塔子さん振ったら一生監督になんかなれねぇぞ。

お前の脚本だって絶対ボツだし。うちの会社じゃ生きていけねぇよ。

伸太郎…好きな人にさ、触れずに生きていけるとおもうか?

は?そんなん無理に決まってんだろ。

やがて2人の会話を聞いていた美雪はその場から立ち去り、健司のためを思って家を出て行った。

雨の中、行く当てがない美雪は電話ボックスで雨宿りしていたが、そこに偶然ロマンス劇場の館主・本多が現れて美雪を劇場に連れていった。

そして本多は何も言わずに劇場の空き部屋を提供し、困っていた美雪に「自由に使っていいよ」と言った。

本多が美雪を受け入れた理由は『自身にも同じ経験』があり、本多はその女性との写真を劇場の壁に飾っていた。

昔、わしもあんたと同じ様な人に会ったことがある。

彼女はある男に恋をした。男も彼女を愛し、奇跡を信じた。

だが彼女は、ある日突然居なくなってしまった。

無事元の世界に戻れたのか。

それとも、誰かに触れて消えてしまったのか…。

その後、爆発して人生観が変わったハンサムガイな大スター・俊藤が落ち込んでいる健司に「男が簡単に下を向くな」と言った。

男の視線は常に未来。

好きな女との未来を見つめて生きるものさ。

下を向いてたら今しか見えないぜ。

その帰り道、健司と美雪は別々の場所で空に2本架かった『大きな虹』を見た。

すると、健司は美雪と初めて虹を見た場所に走ったが、すでに美雪は去ったあとだった。

やがて健司は劇場に向かったが、本多は「お前にはもう会わないって言ってるよ」と言った。

その後、健司の脚本を読んだ塔子は、健司は美雪のことが大好きなことを理解した。

すると塔子は健司を呼び出し、『わたしが入り込む隙間なんてどこにもない』と言って健司の背中を押した。

そして健司は塔子に深々と頭を下げ、部屋を飛び出してロマンス劇場へ走った。

健司が劇場にたどり着くと、健司の覚悟を感じた本多は劇場を「貸し切り」にして客を帰らせた。

帰りましょう。 無理だ。

わたしはお前に何もしてやれない。

苦しんでる時、お前に触れてやることすらできない。

皆が当たり前にしていることを、わたしは何もしてやれない。

お前はもっと、普通の恋をするべきだ。その方がいいに決まってる。


でも僕は…あなたじゃなきゃダメなんです。

他の人じゃ、意味がないんです。

どんな映画より、誰よりも、あなたのことが大好きなんです。

すると、美雪は初めて「健司」と呼び、『最後に一度だけ抱きしめて…』と言った。

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「今夜、ロマンス劇場で」結末

・現代

看護師の吉川は涙を流しながら「彼女は消えちゃったの?」と牧野(牧野健司)に聞いたが、牧野は『ここまでなんだ』と静かに答えた。

結局この話が映画になることはなく、結末がないことを聞かされた吉川は「続き書いてよ」と健司にお願いした。

すると、そこに『冷たい孫』だと噂されていた‟美雪”が現れ、吉川は「続き書いたら聴かせてくださいね」と言って病室を出た。

左手の薬指に指輪をした美雪は消えることも年を取ることもなく、ずっと健司の隣にいた。

そして残された時間が少ない健司が「結末」を書くことを美雪に告げると、美雪は「幸せな結末がいいな」と言った。

最後は…

君の一番欲しいものをプレゼントしてあげる。

・昭和35年。

健司はゆっくりと美雪に歩み寄ったが、美雪とずっと一緒にいるため「できません」と言った。

もう決めたんです。たとえこの世界の人じゃなくても、

白黒でも、触れられなくても、僕はやっぱりあなたといたいんです。

でも… でもじゃありません。たまには僕のわがままも聞いてくださいよ。

僕が幸せにします。だからもう、そんな顔しないでください。

じゃあ、ずっと一緒にいてやるか。

それから月日は流れ、健司が働いていた京映が倒産して健司の映画が撮影されることはなかった。

やがて健司は「ロマンス劇場」の館主・本多の後を継ぐことになり、大好きなロマンス劇場で働き始めた。

美雪は劇場にお弁当を届け、2人は手を繋げない代わりにハンカチの両端を持って一緒に歩いた。

さらに時が過ぎ、健司はどんどん年を取るが美雪はずっと変わらなかった。

そしてロマンス劇場は閉館を余儀なくされ、体を壊した健司は入院生活を送ることになった。

その後、病院から連絡を受けた美雪は、すぐに健司のもとに駆けつけた。

健司は薄れゆく意識の中、美雪に「泣かないで…」とつぶやくと返事をしなくなった。

健司…見つけてくれてありがとう。

たくさんわがまま聞いてくれて、ずっと隣にいてくれてありがとう。

最後にもうひとつだけ、わがまま言っていい?

触れたい。お前のぬくもりを感じてみたい。

いいよね?

そして美雪は健司の手を握り、胸に顔を寄せて『こんなに温かいんだな…』と言った。

すると、健司は美雪の手を握り返して天国へ旅立ち、美雪もゆっくりとその姿を消した。

翌朝、看護師の吉川は健司が書き上げた原稿・「今夜、ロマンス劇場で」を見つけて結末を読んだ。

そこは美雪がかつていたモノクロ映画の世界。

若かりし頃の健司が仲間たちに見守られる中、健司はお姫様の美雪にひざまずいて一輪のバラを渡した。

するとその世界に『色』が現れ、健司と美雪がキスをすると観客たちは祝福の拍手を送った。

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武内英樹監督作品

 

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