平成狸合戦ぽんぽこのネタバレとあらすじ!声優キャストもご紹介!
2019/04/12
今夜21時00分からの「金曜ロードSHOW!」に、平成最後にふさわしい高畑勲監督作品・『平成狸合戦ぽんぽこ』が放送される。
狸たちによる笑いと感動の長編アニメが公開されたのは、1994年7月16日。
山でのんびりと暮らしていた狸たちが、人間の「自然破壊」から自分たちの“ふるさと”を守るために大奮闘を繰り広げる。
今回は、狸たちがあの手この手で奮闘する狸映画・『平成狸合戦ぽんぽこ』のネタバレとあらすじをご紹介したい。
「平成狸合戦ぽんぽこ」声優キャスト
「平成狸合戦ぽんぽこ」あらすじとネタバレ
昭和42年(ぽんぽこ31年)、舞台となるのは東京都の多摩ニュータウン。
狸たちは、山奥の空き家となった「庭付き一戸建て」で平和に暮らしていた。
ところが、高度経済成長に突入した住宅需要により、開発対象となった多摩ニュータウンの山は切り開かれ、人間の宅地が作られることになる。
それに伴い、狸たちは縄張り争いや餌場争いをはじめ、事態は狸たちの合戦にまで発展する。
しかし、おろく婆に『ケンカなんかやっておる場合じゃない!』と狸たちは気づかされ、山が切り開かれた土地を見てあ然とする。
この緊急事態に、狸たちは戦いを一時休戦。
協力して人間たちを多摩から追い出すため、万福寺本堂で「族長会議」を開いた。
議長には105歳の古狸・鶴亀和尚が満場一致で推薦され、狸たちは先祖代々伝わる「化け学(ばけがく)」の復興と、「人間研究」に5カ年計画で取り組むことが決議された。
また、先進地・四国と佐渡から有名な長老狸を招集するため使者の選出に入るが、長距離で危険な旅に志願者はなく、全員「狸寝入り」を決め込んだ。
しかし、議長が用意していた「マクドナルドのハンバーガー」が有効に働き、無事に族長会議は終了した。
それからの狸たちは人間を理解するため、捨てられていたテレビを設置して研究したり、化け学の修行に入った。
しかし、テレビの設置は思わぬ波紋を広げ、多くの狸たちが昼間から「テレビに釘付け」となってしまう。
その後、たるんでいた狸たちはおろく婆に活を入れられ、化け学の復興は順調に進んでいった。
やがて冬が去り、恋の季節がやってきた。
しかし、多くの狸たちはおろく婆の忠告を守り、「欲しがりません 勝つまでは」の精神で衝動的な行動は慎んだ。
その後、修行を積んだ狸たちは『化け学の街頭実習』を開始した。
車の教習所同様、事故や正体がばれることを防ぐため、化け学を極めている長老たちが付き添った。
しかし、「人間化け」に要するエネルギーは体力の消耗が激しく、狸たちは『狸隈(目のクマ)』を隠すために精力剤が必需品だった。
そんな実習の卒業試験は、人間として平和的に1000円を稼ぐこと。
中には数匹で1人の男を演じたり、スナックで働いたり、拾ったパチンコ玉で稼いだ狸もいた。
そんな中、権太を筆頭とする一部の狸たちは、自分が生まれ育った土地が開発されたことで怒りをあらわにし、人間に「奇襲作戦」を仕掛けた。
工事現場のトラックを事故に遭わせたり、重機をひっくり返したりすると、やがて怪談話・『ニュータウンの怪』として報道された。
しかし工事はすぐに再開され、工事を遅れさせることには成功したが、あまり大きな効果はなかった。
さらに、奇襲作戦を仕掛けた権太は「英雄」として迎えられたが、胴上げをされたくせに落とされて大怪我を負ってしまう。(テレビのニュースに気を取られた)
それでも狸たちは作戦を次々と決行し、覚えたての術に人間たちが引っかかるのがおもしろくて仕方がなかった。
狸たちは成功するたびに祝杯をあげたが、一方で人間を化かし続けることに懐疑的な狸たちもいた。
特に怪我をしている権太は悔しがり、仲間たちの「なまぬるいやり方」が気に入らなかった。
ぽんぽこ32年 秋…
長老狸を招集するための使者の選出(ジャンケン)で、四国へ玉三郎、佐渡へ文太が選ばれた。
そんな中、正吉とおキヨは「双子の星」作戦を決行し、建設現場の作業員たちを脅かせた。
しかし、作業所に人がいなくなったのはほんの一瞬で、次から次に「新顔」が現れた。
やがて期待の長老たちは四国からも佐渡からも現れず、狸たちはあっという間に冬を迎えた。
狸たちがしばらく休んでいる間に「ニュータウンの怪」は忘れ去られ、マスコミの報道も落ち着いた。
ぽんぽこ33年 正月…
正吉は変化できない連中を励ますため、子狸たちに建設現場にあった重機を崖から転落させた。
正月中も宿舎に残っていた現場の作業員3人が疑われたが、取り調べの結果、3人は証拠不十分で釈放された。
もちろん子狸たちにはなんのお咎めもなし。迷宮入りとなったこの事件は、久しぶりにマスコミを賑わせた。
やがて春になり、恋の季節が再びやってきた。
衝動的な行動を1年以上も慎んだ狸たちだったが、もはや我慢の限界だった。
あちこちで「恋バナ」が飛び交い、あの真面目な正吉とおキヨでさえ『家庭』を持った。
それは四国へ向かった玉三郎も同じで、助けを求めに行った六代目金長の娘・小春と3人の子供をもうけていた。
そんな中、狸たちは深刻な事態に直面する。
開発による森の減少はもちろん、春の結婚、そしてベビーブームで一気に狸たちの人口が倍増した。
秋になると狸たちは食料が足りなくなり、仕方なく食料調達のために人里へ向かうようになった。
しかし、狸たちは交通事故にあったり、罠にかかって捕まってしまう狸が続出した。
一方、すぐにでも人間に反撃したい『権太』がクーデターを起こそうとするが、ちょうどその頃、四国から玉三郎と長老狸たちがやってくる。
ぽんぽこ33年 秋…
四国から3長老を迎えた狸たちは「決起集会」を開き、そこで3長老は『妖怪大作戦』の決行を表明した。
やがて3長老の指導のもと、雄雌関係なく狸たち全員で厳しい修行に入った。
すると狸たちの『総力』を結集した妖怪大作戦は成功し、狸たちが化けた妖怪に人間界は騒然となった。
しかし、人間を恐怖に陥れたいと願う「狸たちの思惑」とは異なる受け止められ方だった。
人間たちはその不思議な光景に釘付けだったが、隠神刑部が命をかけた妖怪大作戦は、なにかのイベントかお祭りだと勘違いして大喜びされてしまう。
一方の狸たちは「大勝利」を確信していたが、翌日に事態は急変する。
狸たちがテレビを見ていると、テーマパーク・「ワンダーランド」の社長が緊急記者会見を行い、施設の素晴らしさを伝えるために『妖怪パレードをやった』と発表したのだ。
作戦を横取りされた狸たちはとても悔しがったが、さらに追い打ちをかけるように「狐」一族・竜太郎が声をかけてくる。
すると、竜太郎は落ち込んでいた六代目金長を巧みに誘い出し、銀座のクラブに連れて行って接待をした。
狐一族はほとんどが滅びていたが、少数の「変化狐」だけは人間になりすまして人間社会に適合していた。
ワンダーランドの社長にも「入れ知恵」をしていた竜太郎は、金長に『人間として暮らすしか生きる道はない』と言った。
さらに、竜太郎は狸たちにワンダーランドで働くように勧め、金長に多額の支度金も提示した。
しかしそれは、化け学を使いこなせない一部の狸たちを、『切り捨てること』でもあったのだ。
「平成狸合戦ぽんぽこ」結末
敗北を確信した狸たちの結束は乱れ始め、金長が提案した「議論」は堂々巡りを繰り返した。
やがて強硬派の権太は同士を募り、太三郎禿狸は変化できない狸たちを集めて「踊り念仏」の教祖になっていた。
その後、狸たちの支持を失った金長は、玉三郎と力を合わせてワンダーランドの社長から「支度金」を奪い取った。
社長はすぐに警察に駆け込んだが、もちろん相手にされなかった。
一方、ついに行動を開始した権太たちは、自然保護団体のふりをして山を占拠した。
しかし警察から退去を迫られ、ついには機動隊も出動した。
やがて覚悟を決めた権太たちは大空高く舞い上がり、機動隊に勢いよく突っ込んでいったが「玉砕」する。
その後、生き残った狸たちはマスコミに気持ちを伝え、下を向いたまま山を降りた。
山がなくなると、暮らしていけないんだよぉー。
山はオラたちの棲み処。勝手に無くさんでもらいたい!
これは生き物すべての願いじゃ!
その後、佐渡へ団三郎狸を探しに行っていた文太が帰ってくる。
残念ながら団三郎は45年も前に亡くなっていたが、文太はそんなことより切り開かれた山を見て涙を流した。
山を返せ!里を返せ!
野を返せえー!
するとその言葉を聞いた正吉が、「やってみましょうか」とつぶやいた。
やがて正吉たちは最後の力を集結し、まだ自然が豊かで人間と狸たちが『共存』できていた時の原風景を再現した。
こうして力を尽くした狸たちだったが、ニュータウンの開発は何の障害もなく続けられた。
万福寺があった山はトレンディーな住宅地になり、狸たちの棲み処はどこにもなくなった。
しかし、最後の作戦だけは功を奏し、多摩ニュータウンにはわずかながら「緑」を残して公園が作られることになった。
そして狸たちは解散を余儀なくされ、変化できない狸たちは近くの山に「引っ越し」し、
変化できる狸たちは、狐同様人間の姿で社会に適応していった。
真面目な正吉はサラリーマンになり、おキヨはスナックで働いた。
生き残った狸たちは厳しい暮らしとなってしまったが、今日も密かに宴会を開いていた…。
あの…テレビや何かでいうでしょう?
開発が進んで、キツネやタヌキが姿を消したって。
あれ、やめてもらえません?
そりゃ、確かにキツネやタヌキは化けて姿を消せるのもいるけど…
でも、ウサギやイタチはどうなんですか?
自分で姿を消せます?